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“教えて!税理士先生!”こんな場合は使えるの?~小規模宅地等の特例②~


前回は、亡くなる前に老人ホームへ入居していた場合でも、一定の条件を満たせば、実家の土地に小規模宅地等の特例を利用できることを解説しました。
第2回となる今回は、親と同居していなかった子が実家の土地を相続する場合に、小規模宅地等の特例を利用できるのかを見ていきましょう。

Q.親と同居していませんでした。実家の土地に特例を利用できますか?

A.「家なき子特例」の条件を満たせば利用できる可能性があります

親と別居していた子でも、一定の条件を満たせば、実家の土地について特例を利用できます。
主な条件は次のとおりです。

1.亡くなった親に配偶者がいないこと

例えば、父が亡くなった時に母が存命であれば、別居していた子は原則として家なき子特例を利用できません。

2.実家に同居していた法定相続人がいないこと

亡くなった親と同居していた親族などがいる場合、別居していた子は原則として対象になりません。

3.相続開始前3年以内に一定の持ち家に住んでいないこと

相続する子が、相続開始前3年以内に、本人、配偶者、三親等内の親族などが所有する国内の家屋に住んでいないことが必要です。
本人名義の持ち家だけでなく、配偶者や親族名義の住宅も対象になるため注意が必要です。

4.現在の住居を過去に所有していないこと

相続開始時に住んでいる家を、過去に相続する子自身が所有していた場合は、原則として特例を利用できません。

5.申告期限まで土地を所有すること

家なき子特例を利用する場合は、相続税の申告期限まで実家の土地を所有し続ける必要があります。
なお、相続後に実家へ引っ越して住むことまでは求められていません。

相続税がゼロでも申告が必要です

小規模宅地等の特例は、自動的に適用されるものではありません。
第1回のコラムでもお伝えしましたが、特例を使う前の遺産額が基礎控除を超えている場合、特例の適用によって相続税がゼロになったとしても、原則として相続税申告が必要です。
また、対象となる土地は、原則として申告期限までに遺産分割協議が成立している必要があります。
誰が実家の土地を取得するかによって適用の可否が変わるため、遺産分割を決める前に確認することが重要です。

老人ホームや別居のケースでも特例を利用できる可能性があります

亡くなる前に老人ホームへ入居していた場合は、要介護認定等の有無、施設の種類、入居後の実家の利用状況、土地を取得する人を確認します。
親と別居していた子が相続する場合は、亡くなった親の配偶者や同居相続人の有無、過去3年間の居住状況などを確認します。
小規模宅地等の特例は、条件によって適用が受けられる可能性があります。
「老人ホームに入っていたから使えない」
「親と同居していなかったから対象外」
と自己判断せず、実家の土地を誰が相続するか、売却するかを決める前に、相続税に詳しい税理士へご相談ください。
早い段階で適用条件を確認することが、相続税の負担を抑え、安心して相続手続きを進めるための第一歩です。
※本記事は一般的な制度の概要です。実際の適用可否は、相続開始日、親族関係、土地・建物の所有状況、居住状況、施設の種類、遺産分割の内容などによって異なります。

関連ページはこちら

“教えて!税理士先生!”こんな場合は使えるの?~小規模宅地等の特例①~

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    この記事を担当した税理士
    税理士法人Setup 代表 和泉 潤
    保有資格税理士・行政書士
    専門分野相続業務、会計顧問業務
    経歴2011年に国税局を退職後、和泉潤税理士事務所を設立。その後、小笠原保税理士事務所を吸収合併する形で現在に至る。
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