【小規模宅地等の特例・番外編】二世帯住宅はどうなる?税理士が分かりやすく解説
- 2026.10.15

前回のコラム
【小規模宅地等の特例・番外編】住民票を移すだけではダメ?税務署が確認するポイントを解説
に続き、今回も番外編として
「親と同じ二世帯住宅に住んでいたけれど、小規模宅地等の特例は使えるの?」
「玄関やキッチンが別々でも“同居”になる?」
という疑問について解説します。
二世帯住宅は、一般的な一戸建てとは違い、親世帯と子世帯の生活スペースが分かれていることも多いため、特例を利用できるか迷いやすいケースです。
二世帯住宅でも小規模宅地等の特例を使える可能性があります
親と子が同じ二世帯住宅に住んでいた場合、一定の条件を満たせば、実家の土地について「特定居住用宅地等」として小規模宅地等の特例を利用できる可能性があります。
特定居住用宅地等に該当すれば、330㎡までの部分について、相続税評価額を80%減額できます。
二世帯住宅は「区分所有登記」の確認が重要です
二世帯住宅には、玄関やキッチンを共有するタイプもあれば、それぞれの世帯で完全に分かれているタイプもあります。
ただし、玄関やキッチンが別々という理由だけで、小規模宅地等の特例が使えなくなるわけではありません。
二世帯住宅では、実際の居住状況とあわせて、建物が区分所有登記されているかどうかを確認することが重要です。
では、区分所有登記の有無によってどのように取扱いが変わるのか、具体例で見てみましょう。
区分所有登記の有無でどう変わる?
ケース1 区分所有登記をしていない二世帯住宅
例えば、
- ・父が1階に居住
- ・長男家族が2階に居住
- ・土地は父名義
- ・建物も父名義
- ・玄関・キッチンはそれぞれ別
- ・区分所有登記はしていない
というケースです。
この場合、生活スペースが1階と2階に分かれていても、建物は一棟として登記されています。
そのため、一定の要件を満たせば、長男が父と同じ建物に居住していたものとして、小規模宅地等の特例を利用できる可能性があります。
※このケースで長男が同居親族として小規模宅地等の特例を利用するためには、相続開始の直前から相続税の申告期限まで引き続きその建物に居住し、かつ、相続した土地を相続開始時から申告期限まで所有していることが必要です。申告期限前に転居したり、土地を売却したりすると、特例を利用できなくなる可能性があるため注意しましょう。
ケース2 区分所有登記をしている二世帯住宅
一方、
- ・1階部分は父の区分建物
- ・2階部分は長男の区分建物
というように、それぞれを独立した建物として区分所有登記している場合は注意が必要です。
1階部分に対応する土地についてのみ小規模宅地等の特例が適用されます。
見た目は同じ一棟の二世帯住宅でも、税務上は区分された建物として取り扱われるため、区分所有登記をしていない二世帯住宅と同じようには判断できません。
まず登記事項証明書を確認しましょう
二世帯住宅で小規模宅地等の特例を検討するときは、次の点を確認しておきましょう。
- ・区分所有登記がされているか
- ・土地と建物は誰の名義になっているか
- ・親と子が相続開始前にどのように生活していたか
- ・誰が土地を相続するのか
- ・相続後の居住・所有要件を満たせるか
同じように見える二世帯住宅でも、登記や所有関係によって特例の取扱いが変わることがあります。
二世帯住宅は登記や所有関係を確認しましょう
二世帯住宅でも、一定の条件を満たせば小規模宅地等の特例を利用できる可能性があります。
ただし、同じように見える二世帯住宅でも、建物の登記や所有関係によって取扱いが変わることがあります。
「うちの二世帯住宅は特例の対象になるのかな?」と気になる方は、ぜひ当税理士法人へお気軽にご相談ください。
土地・建物の登記や居住状況を確認しながら、小規模宅地等の特例を適用できるか、相続税申告をどのように進めるべきかを分かりやすくご案内いたします。
※本記事は一般的な制度の概要です。実際の適用可否は、建物の登記状況、所有関係、居住状況、土地を取得する相続人などによって異なります。

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“教えて!税理士先生!”こんな場合は使えるの?~小規模宅地等の特例①~
“教えて!税理士先生!”こんな場合は使えるの?~小規模宅地等の特例②~
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